秋の夜長に響き渡る虫の音にもさまざまなものがあります。
その1つであるスズムシを今回は取り上げたいとおもいます。
ただし、注目していただきたいのは「移動距離」についてです。
移動距離は?
スズムシが分布するのは、海外ではインド北部。
日本では本州から九州まで。
スズムシが暮らすのは、草むらや草原、石のすき間や割れ目など。
オスの体長約21㎜、メスの体長約23㎜。
体色は黒色で、触角の中央に白い部分があります。
野外ではリィー、リィーと鳴くことが多く見られます。
食性は動物質で、昆虫や小動物の死骸などを食べます。
水分補給のために、若葉や花を食べることも。
どうして音を出すことができるのでしょう?
「右前ばね」の裏側に、ヤスリ状になった部分があります。
「左前ばね」の表側に、バチ状、ツメ状の部分があります。
2枚の「前ばね」を同時に左右に高速で動かすことによって、ヤスリとバチがこすれ合って音が出ます。
鳴き声によって意味が違います。
「リリー・リリー・リリー」と、くり返し鳴くのは、求愛しているときです。
「リー」と、短く鳴くのは、なわばり主張や威嚇のときです。
つまり、鳴くのはオスのみです。
スズムシが移動するのはこんなときです。残念ながら、具体的な距離は分かりませんでした。
羽化した後、数日の間、空を飛び生まれ育った草むらを離れ別の場所へ移動します。
その理由は2つです。
まず、近親交配を防ぐため。
次に、生息域を拡大するため。
メスは後ろ羽が長いので飛べますが、オスは後ろ羽が長いのと短いのと両方います。
短いのは飛ぶことができないそうです。
まとめ
スズムシが移動するのには、種の維持のための理由があったんですね。
今回の調査は、自然の摂理のおもしろさに触れることができました。